UIJターンのススメ(人のつながり)


こんにちは。2016年8~9月にアサヤでインターンをしていた櫻本です。

ある日、お客さんのところへ漁で使わなくなったカゴを回収しに行きました。
お客さんがずっと家に置いていても邪魔になるということで、今回はサービスでの対応です。
このためだけに、片道1時間以上かけて移動していきました。

アサヤの社員さんのお仕事に同行していると、
よくこういったお金にはならないお客さんを想いやった行動に遭遇します。
台風の後も、お客さんからの商品受注を受けに漁師さんの元へ向かいました。

お客さま「このロープ欲しいんだけど、お前ぇんところで扱ってねぇか?」
社員さん「あー、これね。扱ってるけどウチで買うと高ぇよ。◯◯さん(他社)で買ったほうが良いよ~」
お客さま「あー、そうなんかー」

すんなりとライバル会社の商品を勧めてしまいます(笑)

また別の日には、お客の漁師さんが船を港につけるため、顔出しも兼ねてそのお手伝い。
船を港につける作業は意外と大変で、その船の乗り組員の方々だけだと人手が足りないこともあるのだとか。
炎天下の中、これだけのために駆けつけました。

これらの行動に遭遇するたび、僕は何とも言えない不思議な感覚を抱いていました。

お客さまのためにはなるんだろうけど・・結局、お金にならないんだよなぁ・・

尊敬の気持ちを膨らませつつも、どこかこの行動の意味などを考えてしまい、腑に落ちないでいました。
そんなことをぼーっと考えているとお客さんの漁師の方に呼びかけられました。

お客さま「おう!あがってけ、あがってけ!」
櫻本  「え、いいんですか?」
社員さん「あげさせてもらいな~」

家にあがると、美味しいコーヒーとお菓子が。どっしりと腰を下ろす社員さん。

社員さん「こいつインターンでうちにきてる大学生だっちゃ。」
お客さま「ほー、若ぇの。お前長男か?」
櫻本  「え?笑、あ、じ、次男ですけど。」
社員さん「またー、そんなこと聞いてー(笑)」
お客さま「いや、うちの孫がな・・」
社員さん「この人達、若ぇの連れて来るたんびにこれだもんな~」

どうやら、初対面の人にお見合いの話を持ちかけられそうになったようです(笑)

そんな会話をしながら、社員さんに何か質問してみたら、と促されたので、
唐突ながら、自分なりに感じていた疑問を漁師さんにぶつけてみました。

櫻本  「あの、いいですかね。ずっと聞いてみたかったんですけど・・アサヤのいいところって何ですか?」
社員さん「おー、いい質問だ(笑)」
漁師さん「はっはっは(笑)それは『地域密着型』ってことかな。よくわかってるよ、この人達」

『地域密着型』。よく使われる言葉ですが、アサヤのしごとをよく表しているなと感じました。
また、この日の帰り道には、社員さんがこんなことをおっしゃっていました。

社員さん「100円の商品を90円で買ってもらうのは簡単だ。100円の商品を100円で買ってもらうのが本当に難しいんだ。」

アサヤが扱う漁具は一つ一つが高価なものも多く、値下げも難しい。
それでも、わざわざアサヤを選んで商品を買ってくれるお客さんがいる。
それは社員さん一人一人が、本当にお客さんを想って行動し続けているからなのだ、と思います。

困ったことがあれば、とことん力を貸す。
何も用事がなくても、できるだけお客さんのところに顔を出す。
世間話をしながら、何よりもつながりを大切にする。

こんな風に、人と人とのつながりを地道にずーっと積み重ねてゆくことで、
アサヤという会社がたくさんの人から信頼されて、それが160年以上も続いてきたのだな、と感じた一日でした。

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